都心から僅か10分の秘境 辰巳新道
地下鉄・門前仲町駅西口を北側に進み、赤札堂手前を右にちょいと折れて「辰巳新道」へ。
昭和初期は産婦人科医の敷地があった一帯だが、東京大空襲で焼け野原となり、戦後は闇市として栄えるも、昭和26年に飲み屋街として整備された。
往時は木場の旦那衆や辰巳芸者などが夜な夜な集まって来た色っぽい街角であった。
地名の辰巳は、皇居から見て巽(辰巳=東南)の方角にあることに由来するとか。(諸説あり)
うっかりすると見逃してしまうほどの小道を入ると、此処は昭和中期の面影がそのまま残る「秘境」なり。
駅周辺の中高層ビルの谷間にひっそり潜む街。
夕方の開店前までは人影も殆どなく、気の抜けた炭酸の如し。人通り多い外の往来とは対照的で、ひときわ秘境感が増す。
一昔前には、店頭の佇まいが何とも不気味で常連以外は近づけないような店が多くて、現在も此処に足を踏み入れる際には一種の畏怖を抱かざるを得ない。
此処に来る動機、、、「ノスタルジー」よりは「怖いもの見たさ」で訪れる一角なのである。
それにしても、この「秘境」、都心の丸の内・大手町から地下鉄で僅か10分圏内にあること自体、驚きではなかろうか。
都内の街では良くある再開発の波に飲まれることなく、この姿をキープされているのは貴重、ご立派である。
全体では20軒ほどはあるだろうか、いずれもお客が10人も入れば満員となるような小さな飲み屋が軒を並べるも、流石にどちらも店主さん達の老齢化が進み、一部は今風のガラス張りのオサレな店舗に姿が変わった所も出て来た。
お店側のスタッフだけでなく、客のほうも世代交代の波が巡って来ているか。
神田の「ミルクホール」、立石の「呑んべ横丁」も無くなり、自分が佳き昭和を思い浮かべる都内のスポット・物件もかなり数限られて来た。
5年先、10年先の「絶滅危惧種・辰巳新道」はどう生き残って行くのか、見守って行きたい。
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by ptaro2009q3
| 2026-04-11 22:11















